18.日本の端(宗谷岬)に行ってきた⑤
こんばんは、鶏皮です。
さて、そろそろ終わりが見えてきた北海道旅行記第5弾です。
今回はちょっとオカルトっぽいので苦手な人は注意してください。
こちらの記事の続きです。
この旅一番の恐怖体験
前回の記事では、やっと手に入れたレンタル自転車で丘陵内をビュンビュンひた走り、
牛の命の大切さを感じたり、風力発電風車の偉大さに驚いてたりしてました。
前置きとして言っておきたいのですが、
この間ずっと一人なんですよ。
東京ドーム320個分の途方もない平野にアラサー喪女が1人。
だんだん心細くなるというか、
だんだん不安になってくるというか、
だんだん頭おかしくなってくるというか。←コレ。
走れど走れど人一人いない。
あるのは空、海、牧草、牛、風車のみの世界。
前を向いても横を向いても後ろを振り返っても同じ景色。
果たして前に進めているのか?
ゴールはどこにあるのだろうか?
そもそもゴールなんてあるんだろうか?
1時間以上、誰とも遭遇せず自転車を漕ぎ続けていると、
次第に「恐怖」にも似た心のザラつきを強く感じるようになりました。
一体何に対して心がザラついているのか必死に答えを探しながら進んでいたとき、
ふっとその答えが降りてきました。
「絵画の世界に閉じ込められている」
強くそう感じているから今、めちゃめちゃ心がザラついていることに気付きました。
このときは本当に「絵画の世界に閉じ込められているような気分」とかそういう感覚ではなく
本気で「絵画の世界に閉じ込められてしまったんじゃないか?」と確信にも似た恐怖心を感じていました。
(出典:https://artexhibition.jp/prado2018/highlight/)
まさに国立西洋美術館とかに飾られているような絵画の中にいるんじゃないだろうか?
気付いていないだけで自分も描かれた人物の1人に過ぎず、
この広い世界も実は額縁の中で、外からたくさんの人が鑑賞しているんじゃないだろうか?
そんな感覚が恐怖心の正体でした。
今まで、直島旅やVR体験など様々な場面で異世界に入ったような錯覚に陥って楽しんでいましたが
今回はそれらの比ではなく、本当に異世界に行ってしまったんじゃないかと思わせるほどの感覚に陥りました。
よく本や漫画でも「別世界に入ってしまった!」的な物語は王道でよく見かけますが、
もし本当にそんな体験が自分に降りかかったら
そのとき感じることは「楽しい」でも「ワクワク」でもなく「怖い」なんだなということを身をもって知りました。
思い返せば、このときの不思議な体験がこの北海道旅行一の自分へのお土産になったなという感じです。
それぐらい忘れられない体験でした。
このような感覚は最終日、稚内空港近くにあるメグマ沼湿原散策をしたときにも
体験することができました。
天国へ続く道のようなメグマ沼湿原散策
メグマ沼は稚内空港の目と鼻の先にある大きな沼です。
フライトまで時間があったので稚内を旅立つ前にふらっと立ち寄ったここも
個人的にはなかなかインパクトのある場所でした。
目的のメグマ沼にたどり着くまでには延々と原生湿原の中を歩いていくんです。が、
見てよこれ
もう黄泉への入口としか思えなくない???
ここも宗谷丘陵同様、前見てもこの景色。振り返ってもこの景色。
このときはちょうど2時間ほど前に台風21号が稚内を過ぎ去った頃で、
まだまだ暴風圏内にいる頃でした。
この細い細い一本道をミシミシ言わせて歩きながら、
上を見上げれば曇天の強風。正直、かろうじて歩ける。ぐらいの強風でした。
もう怖いのか、雰囲気にのまれちゃってるのか、なぜかずっと笑いながら歩いてました。(アウト)
オカルトが好きなもので、オカルトっぽい感想になっちゃうんですが
自分がぼんやり想像している「死後の世界」にすごい似た雰囲気がありました。
(長崎県の野崎島に行った際も同じような雰囲気感じたんですが)
このままずっと歩いてたらそのまま天国に行っちゃうんじゃない?みたいな感覚にさえなりました。
実際はこの先もう少し進むと草木が自分の身長以上に鬱蒼と生い茂ってきて
このあたりもヒグマの目撃情報が確認されているので
ガチで怖くなって早歩きで空港に戻りました。
最後の最後までクマに振り回されて終わったわ!!!
この宗谷丘陵とメグマ沼での体験は多分一生忘れないだろうなと思いました。
本当月並みな感想ですが「北海道はでっかいどう」でした。
次回でまとめに入ろうと思います。
良かったらクリックお願いします^^